静脈学,16(5):305-311,2005

教育講演

リンパ浮腫治療の実際
All Text廣田 彰男
広田内科クリニック
●要 約
リンパ浮腫はそのほとんどが子宮癌,卵巣癌や乳癌などの術後に発症する.診断は手術の既往と患肢の色調の変化のない無痛性腫脹から多くの場合容易である.むくみの評価は周径測定が一般的であるがRIリンパ管造影を必要とする場合もある.リンパ浮腫の治療は複合的理学療法complex decongestive physiotherapy(CDP)として知られ,(1)用手的リンパドレナージュ(MLD),(2)MLD後の圧迫(弾性包帯,弾性着衣による患肢周径の維持),(3)圧迫した上での患肢の運動(弾性包帯,弾性スリーブ・ストッキングによるリンパ管へのマッサージ効果)としてまとめ,さらに急速な浮腫の増悪をきたす蜂窩織炎の予防としての(4)患肢の清潔を含めた 4 つを柱とし,リンパ浮腫の保存的治療法のスタンダードとなっている.しかしながら,重要なことはその基本を踏まえて行えば外来治療でも十分にその効果を上げうることである.
●索引用語
リンパ浮腫,複合的理学療法,リンパドレナージュ,弾性ストッキング,蜂窩織炎
受付日:2005年8月31日
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